日本国内でビジネスをしているメーカーであっても、海外に製品を売ったり、海外から原材料を調達したりと、グローバルなコミュニケーションが求められる時代。
本日は実際に品質保証として複数社(日系企業も外資系も)を経験してきた実体験をもとに、「メーカーの品質保証にとって英語力は必要か?」についてご紹介します。
結論は、「メーカーの品質保証にとって英語力は必要」です。
品質保証業務ではどんな時に、どんな風に、どんなレベルの英語でのコミュニケーションを求められるのかについてご紹介していくので、これから品質保証のキャリアを考えている方に参考にしていただければ幸いです。
日系企業の場合:少なくとも、読み・書きは避けられない
日系企業であっても、海外に製品を輸出する場合、顧客や輸入業者から製品に関する問い合わせやクレームを受けることがあります。
この時、英語で報告書を作成したり、メールでコミュニケーションを求められたりする場合があります。
また、海外の原材料メーカーや、容器包装などの資材メーカーから部材を買ってきて、日本で最終的な製品を作る場合にも、原材料・資材の規格書(スペック情報)が英語で書かれていたりすることがあります。
そのため、記載されている内容を読解するだけの英語力(英語での文書読解力)が必要になります。
ちなみにスペック情報などは、会議でのコミュニケーションと違い、ある程度書かれている内容が予想できるので比較的簡単に習得できると思います。(僕自身がそうでした)
海外の子会社やグループ会社と連携して製品を開発していくとなれば、読み・書きだけでなく、オーラル(スピーキング・リスニング)の力も求められることが多いです。
製品開発の部署でなくても、品質保証として「どういう品質が求められるのか?」と意見を求められたり、深刻な品質トラブルが発生した時には海外の子会社や取引先と会議で対策を検討することも有ります。
また、チャンスがあれば、海外にある工場に監査に行くことも有るでしょう。現場でスムーズなコミュニケーションを取るために、オーラルでのコミュニケーションが必須になります。
日本国内だけで売るような「日本人向けの製品を作っている会社」であっても、英語学習を強くお勧めします。
残念ながら日本は人口が減っていっている国です。
これはつまり、日本人だけを相手にしていては、売上成長が見込めないということ。
日本人向け製品をメインのビジネスにしている会社であっても、今後は海外を視野にいれて商品開発していかなければ生き残るのがどんどん難しくなっていきます。
今は英語を使う機会が少ない会社でも、生き残るためには英語を使っていく機会は避けられない。こう割り切って、少しずつでも英語に慣れておくとよいです。(新卒時代の自分自身に言いたい・・・)
外資系企業の場合:読み書きだけだなく、会話力も必要
外資系企業で日本法人に勤務するのであれば、英語での読み・書きだけでなく、リスニング・スピーキングの能力も求められます。 品質保証においても同様です。
メーカーが品質保証業務に取り組むにあたり、品質の方針(ポリシー)が設定されます。これはグローバル企業においても同様です。
大枠な方針は全社的に決まっていて、細かいルールやガイドラインなんかは顧客のニーズや商習慣に合わせて各現地法人で決めていくというイメージ。
✅外資系(海外に本社がある)企業における品質保証ルールの決まり方:
- 全社的な品質方針(ポリシー):本社で決める
- 細かいルールやガイドライン:各現地法人ごとに、本社と相談しながら決める
本社が決める全社的な品質方針は抽象度が高く、正しく解釈するためにミーティングでディスカッションしたりすることがあります。その際に、英語で意見を求められたり、説明を聞く機会があります。
また外資系(グローバル企業)では1か月ごとや四半期ごと・半期ごとに品質に関するデータを集めて議論したり、活動報告をすることがあります。
このように、外資系では英語で話す・聞く機会が頻繁にありますが、働く人たち全員が流暢な人ばかりではありません。 ネイティブレベルに会話できなくても、必要な情報伝達・意思疎通・コミュニケーションが取れればいいのです。
仕事で使う単語を覚えるところから始めればよいです。
あくまで僕の所感ですが、、仕事の英語よりも雑談の方がよっぽど難しい。
仕事では使う単語が限られていますが、雑談はトピックが広すぎるからです。
マニアックな趣味の話なんかは、日本語でも理解が難しいですよね・・。
さいごに~継続は力なり
今回は品質保証における英会話事情をご紹介しました。
僕自身、日系企業から外資系企業に転職したときは英語力でとても苦労しました。
会議では自分の方がロジックが通ったアイデアを持っているのに、英語が話せないから主張が通せない…という悔しい思いをバネに、オンライン英会話に励んでいました(笑)
そこからネイティブキャンプというオンライン英会話を始めて、今では海外の同僚を交えながら英語でプレゼンテーションをしたり、会議のファシリテーション(司会進行)をできるようになりました。
継続は力なり、、なので僕自身も今後も英語学習を頑張ろうと思います。
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