品質保証のスキルアップ方法 展示会を見に行って業界トレンドをアップデートしましょう!

品質保証・品質管理

業界ごとに、毎年新しい技術・商品・サービスが紹介される展示会。

食品だけでも、FOOMA、FOODEX、FABEXのように大きな展示会も、地方で開催されるような業界・ジャンルをより絞った展示会もあります。

展示会を見に行く目的として、

来場すること(観に行く)によって、業界の動向を仕入れたり、自社に必要な商品・サービスを見つけに行く

このような目的があるかと思います。

一方で、業界動向を把握する必要があるのは、マーケティングや商品開発の部署のメンバーだけだと思っていないでしょうか?

僕は自分のキャリアの中で品質部門に所属していたことがありますが、品質保証・品質管理といった品質部門も、業界動向を把握しスキルアップする目的でどんどん展示会を見に行くべきだと思っています。

▼ 本日のお題:

品質部門も業界動向を把握しておく必要がある理由

自社製品の品質・製品開発のレベルを自覚するため

お客様の嗜好や、時代によって、市場環境は絶えず変化していきます。

つまり、求められる品質のレベルも時代が変われば、移り変わるという事です。

一方で、メーカー企業に勤めていると、特に技術畑にいると、製品開発の中で視野が狭まってしまいがちです。

自分たちの商品・技術のことはよく知っているけれど、他者がどんな製品を出しているかわからない、という状態です。

これでは、良い商品の開発もできないし、お客様が何を求めているか(求める品質のレベルはどの程度なのか)が見えなくなってしまいます。

品質は、常に一定を目指すべきものではなく、時代・お客様に合ったレベルを設定すべきです。

そうしないと、時代遅れの低品質になってしまったり、時には過品質(無駄にコストがかかってしまう)になってしまうかもしれません。

自社製品の品質向上につなげるため

品質部門が最新の技術に詳しいと、会社が品質面での課題に直面した時に、解決策のレパートリーが広がります。

自ら解決策をどんどん提案できる品質担当者がいると、より短期間で問題解決ができます。

品質部門も、最新の技術トレンドを自分自身でアップデートしていくと良いでしょう。

工場(製造部門)に舐められないようにするため

品質部門が最新の技術を知っていれば、製造部門や協力会社が「どうしても機械の特徴上、品質レベルを上げることができない!」と言ってきても、技術トレンドを抑えている品質部門であれば「最新の○○を知っていますか?」と提案することができます。

製造部門は「技術のことは自分たちが一番よく知っている!品証は何もわからないくせに、指摘ばっかりしてくる!」と思っているフシがあります。
(これまで、複数社で働いてきましたが、よくある光景です・・・(笑))

確かに、技術的な知識は製造部門に及ばないかもしれません。

ですが、品質部門が業界の動向や、技術トレンドに詳しいとわかれば、

「こいつ、意外と詳しいじゃねえか・・・!」

と思って心を開いてくれることがあります。

そうなれば、品質・製造の2つの部門が高いレベルで議論ができるでしょう。

業界動向を把握するうえで、展示会がオススメな理由

自分では見つけられない、新しい技術の発見につながる

展示会に行くと、普段は自分の目に留まらない企業・技術と出会うことができます。

パソコンやスマホでの動向調査だと、自分が検索するものしか見つけることはできませんが、展示会だと様々な企業が同じ場所に集まっているので、視野を広げることができます。

また、展示会に行くと、非常に多くの企業が出展していて、時には実際のサンプルを手に取ってみたり、試供品としていただけることがあります。

他社製品のサンプルを観察して、自分たちが作っているモノと比べてみることで、自社の強み・弱みが見えるかもしれません。

さらに、展示会では説明してくれる人が立っているので、分からないことは喜んで教えてもらえます。

業界全体が抱えているリスクが分かる

展示会で紹介されているような新しい技術・商品・サービスには、必ず開発された背景があります。

裏を返すと、その技術・商品・サービスを欲しいと思っている人(企業や個人)がいるということ。

つまり、その人たちが抱えている世間の「課題」を見つけることができます。

例えば、展示会で「異物除去フィルター」があれば、異物除去に苦しんでいる企業がいるということ。

品質部門としては、

  • 自社工場も、自分が思っている以上に異物除去に苦戦しているかもしれない
  • 委託先の工場(協力会社の工場)も、異物除去に苦戦しているかもしれないので、監査の際には注意深く見ておこう

こういった気づきにつながります。

業界のニーズを深堀し、自分の業務につなげていくヒントにしましょう。

無料・有料の講演がある

展示会では、展示ブースのほかに講演ブースが設けられていることがあります。

講演者として、業界の技術者や、時には大手企業の社長・部長が講演をすることがあります。

先日僕はある展示会で、某ビール大手の社長さんの公演を無料で聞くことができました。

ビールはとても大きな市場で、会社としても規模が大きい企業でしたが、社長の講演を無料で聞くことができるなんて、とても感動ですよね。

展示会に行く際には、同時開催の講演もチェックしてみると良いでしょう。

展示会に行くときの注意:事前登録をしておきましょう!

展示会は、事前にウェブで来場登録をしておくと入場料が無料になることがほとんどです。

逆に、事前登録をしておかないと、入場時にお金を取られてしまいます。

必ず事前登録をしておきましょう! (お金がもったいないです)

※展示会では企業パンフレットやサンプルをもらえるので、出し入れしやすいトートバッグで行くのがオススメです!

※2022年現在、感染症対策のためにマスク着用が必須だったり、入場時には検温がある場合がほとんどです。 体調が悪い方は注意しましょう。

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