メーカーの品質保証が習得すべきスキル6選【実体験】

品質保証・品質管理

品質保証って、怒られることはあってもなかなか褒められることが少ない。
どうしたらもっと成果を出せるだろう。
このままあと何年も品質保証を続けていても、キャリアアップにつながるのかな…

こんな風に感じてしまう品質保証の人もいるのではないでしょうか?

僕自身、品質保証のキャリアを選んでから数年が経ちますが、日々、悩んで答えを探し続けています。

ですが、振り返ると少しずつ、でも確実に自分のスキルが積みあがってきたように思います。
これは、これまで自分をそだててくれたこれまでの上司たち、同僚、取引先の方、そして仕事そのもののおかげです。

本日は、実際に品質保証として働いている僕自身が、品質保証として、

  • 身に付けて良かったスキル
  • 今まさに習得したいと思っているスキル

についてご紹介したいと思います。
(実は以前も似たような記事を書いているのですが、2023年版として改めて書いてみます。)

この記事を書いているのはこんな人です
僕は約10年間、食品製造業(食品メーカー)でモノづくりを経験しており、そのうちの大部分を品質保証部門でキャリアを積んできました。
新卒で日系の大手メーカーに入社。
その後、複数回転職。 外資も経験。
キャリアのほとんどが品質保証。 製造・開発の知識を活かし、「品質」で経営貢献できるのが品質保証という仕事の魅力だと思っています。

◆本日のお題:メーカーの品質保証が習得すべきスキル

ライティング(心理術)

品質保証は基本的に、自ら設計・開発したり、機械をいじったりする部門ではありません。

どちらかというと、開発部門・生産部門・その他社内の関係部門に働きかけて成果を出していく部門です。

つまり、品質保証こそコミュニケーション力が重要。

なので、人に動いてもらうようなデータの見せ方、上司や決裁者にGOサインを出してもらえるような“伝えるチカラ”が必要です。

パワーポイントのような資料や、メール文書など、人に動いてもらえるようなライティングスキルを身に付けると、品質保証として成果が出しやすくなります。

法律・法規

上述の通り「伝えるチカラ」は品質保証にとってとても大事なスキルです。

そして何かを伝えるときに、大きな武器になるのが法律・法規に関する知識です。

業務で関わる関係者にデータを見せたりプレゼンテーションをする時に、その根拠として法律・法規を出展として示すと、聞いている人に納得してもらいやすくなります。

そのため、業界に関する法律・法規の改変などは定期的に見ておくとよいです。

機械・技術

機械・技術に関する知識において、設計部門や生産部門にはかないません。

ですが、あまりにも知識が無いと、そもそも議論になりません。

彼らが話してくれる内容を理解できるレベルになるだけで、間違いなく信頼を獲得しやすくなります。

むしろ、興味を持って質問するだけでも、心を開いてくれる技術者もたくさんいます。

僕は初対面の技術者の人とお話するときには、彼らの得意な分野について1つ2つ質問してみることにしています。

メカニックな情報にアレルギーを持ってしまうのではなく、前傾姿勢で情報収集してみましょう。「面白い!」と思える情報がもらえたり、人間関係が作りやすくなるかもしれません。

製造工程

品質保証は、品質不良が見つかった時、お客様からクレームを受けた時に、原因を調査します。

そのため、製造工程に関する知識があると、調査がスムーズにできます。

僕が社会人としてキャリアをスタートしたのは、実は品質保証ではなく生産技術でした。

生産技術のときには、毎日毎日、製造工程図を見ていたので、自然と品質管理・品質保証の知識が深まっていきました。

HACCPの概念も分かるようになりましたし、自社製品とは全く関係ない製造物でも、何となく造り方がイメージできたりします。

物流・サプライチェーン

上述の製造工程に関する知識、と重なる部分がありますが、品質保証は物流に関しても知っておきたいです。

製品が工場で造られてから、どういう取り扱い・保管方法を経てお客様のところに届くの、を理解していると、品質トラブルの調査が速やかにできます。

また万が一、自主回収しなくてはならない、なんてことになってしまった時も、商品がどこの倉庫にあるのか(製品のトレース)、出荷止めをする時には社内の誰に連絡すればいいのか、なんてことも知っておくとよいです。

契約書

「契約書って、法務とか購買、あるいは事業開発の人がやる仕事じゃないの?」って思う人もいると思います。僕自身もそうでした。
ですが、品質保証も身に付けるべきスキルの1つです。

メーカーは、取引先の原材料メーカーから原材料を調達して、工場で製品を製造して、出荷します。
ファブレスメーカーであれば、工場も外部の協力工場になります。

原料メーカーから仕入れる原料や、協力工場で造ってもらう製品は、規格書(仕様書)で結んだ通りの品質である必要がありますが、残念ながら必ずしも品質が一定であるとは限りません。

規格書から逸脱した品質のモノが見つかった時に、どう対応するべきか。そこで契約書に立ち返るわけです。

「御社とはこういう契約になっているので、原因調査と報告を●日以内にお願いします。不良品は御社負担で廃棄処理してください。」のように契約書を理解した上で依頼のエビデンスとして示せると、強いです。

さいごに

本日は、メーカーの品質保証が習得すべきスキルについて書いてみました。

品質保証の仕事が楽しい!と思う人が増えますように・・・!

そして、もっと品質保証の仕事が認知され、リスペクトされる日が来ますように。

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