1浪ならまだしも、2浪してしまうとその後の人生もずっと負け組になってしまうのでは、と考えてしまう受験生の人もいるのではないでしょうか。
本日は、そんな学生の皆さんに対して、実際に2年間の浪人生活を経験した僕の体験談を少しだけご紹介します。
✅この記事を書いているのはこんな人です
僕は約10年間、食品製造業(食品メーカー)でモノづくり(開発業務や品質保証)をしています。
・新卒で日系の大手メーカーに入社。
・その後、複数回転職。 外資も経験。
モノづくりを通じて、会社に経営貢献できる仕事にやりがいを感じています。
◆ 本日のお題:大学2浪しても就活で不利はなかった、という話【体験談】
2浪したきっかけ
僕は、大学に入るまでに2年間の時間を費やしてしまいました。
理由としては、
- 親は偏差値が高い大学・学部に進学してほしがっていた
- 僕は特にやりたいことが定まっていたわけではないけれど、親が希望する大学・学部に関しては、全く興味が持てなかった
- 当然、目標も定まらず、両親とのケンカも絶えず、勉強に集中できる忍耐もなかった
こんな感じです。(イマ振り返ると、かなり甘えてます)
現役・1浪目ともに、目標も定まっていないなか、イヤイヤ両親が希望する大学・学部の受験をし、当然ながら失敗しました。
進路に反対していた両親も、2浪目には半ばあきらめてくれました。
それがきっかけとなったかどうかはわかりませんが、自分の目標が定まり、勉強にも集中することができ、自分が希望する大学に入学することができました。
2浪して困ったこと
2浪して大学に入ると、先輩が年下だったりします。
同級生も2歳若い人がほとんどです。(1浪している人でも、1歳年下です)
イマ振り返ると大したことではないですが、当時は、自分より若い世代に囲まれたり、年下の先輩から飲み会でタメ口でからまれたりするのが苦痛でした。
それでも僕は童顔だったこともあってか、2浪だとバレることが少なかったので、
- 自分からはあえて積極的に年齢の話をしない。
- 年齢の話になったときには、素直に「やりたいことが見つからなくて、入学まで時間がかかっちゃったんだよね〜」と言う。
という作戦で、2浪だからということで不当な扱いを受けたり、友達ができないということはありませんでした。
友達に恵まれたなあと思う一方で、自分の友人たちはほとんど浪人組(とは言え1浪がほとんどなのでみんな1歳は若いのですが)だったのは、予備校で醸成した卑屈なオーラをまとった者同士、類は友を呼ぶという状況だったのかもしれません。
2浪しても就活で大成功した
浪人生活が長かった僕ですが、ある意味その間は自分が何を勉強したいのかをたくさん考えるモラトリアム期間でした。
自分のことだけを考える時間って、人生でもなかなか無いと思います。
僕はこの浪人期間に培った「自分はどうしたいのか」を考え抜く力のおかげで、就職活動は大成功し、第一志望の日系の大手メーカーに内定をもらうことができました。
現役で大学に合格する人はもちろん素晴らしいし、優秀だし、親孝行だと思うのですが、割と思考停止で大学受験している人も多いと思います。
地元で一番の進学校に入学し、自分の偏差値でギリギリ狙える範囲の偏差値の大学に入学する。
こう言う人って、ある意味ずっと王道の進路を歩いているだけであって、いざ正解・王道が無い就活市場で勉強以外で自分をPRしたり、自分の仕事のやりがいや理想の働き方を考えられない人が多いように思います。
面接官に「なんでうちの企業に入りたいの?」って聞かれても、「大手だからきっと就活における正解だから」と答えるわけにもいきません。
その点、僕たち浪人生は、部活もなく 自分の進路や やりたいことについてじっくり考え、長い受験勉強を乗り切ってある意味ひねくれながらも精神力を培っているわけです。
僕の友人は浪人組が多いですが、みんな希望の就職先についていて、浪人生活も捨てたもんじゃないよな、なんて話を良くしています。
僕は2浪ですが、就職活動中(大きい会社の面接では特に)、浪人期間が長いことについて何か言われたり、聞かれたりしたことは一度もありませんでした。
企業との相性や、僕の熱意をちゃんと見てくれて、内定をくれた会社には辞めてしまった今でも感謝しています。
新卒で入社してからは、やっぱり同期が自分より若かったり、先輩が年下だったりして、ちょっとだけ複雑な気持ちになることは時々ありました。
ですが、転職してからは、いよいよ年齢(浪人期間)のことが話題に上がることはほとんどありませんでした。また、転職活動においても不利になることはまったくありませんでした。
おかげで、新卒で入社した日系企業を辞め、外資系企業に転職し、ありがたいことにそこでいい評価をつけていただき楽しく働くことができました。
今思う、2浪するリスク
2浪することによる転職活動におけるハンデはありませんでしたが、2浪すると単純に働ける年数が2年減ってしまいます。
つまり、生涯年収が2年分少なくなってしまうということ。
定年間際の65歳での年収は、サラリーマンの年収のピークよりやや下の400万円だと仮定すると、2年分だと800万円くらいは少なくなってしまいます。
これは、家を買うときの頭金や、車を買うのには十分すぎる大きな金額です。
浪人して上を目指すのもよい志ですが、生涯年収が減ってしまうということは覚えておいてほしいと思います。
さいごに
残念ながら浪人することになってしまった人、2浪もしてしまう人も、人生の限られた時間の試練と考えて、逆にチャンスととらえて自分と向き合ってみるのが良いと思います。
2浪してもちゃんと就活できますし、転職してさらなるキャリアアップすることも可能です。
浪人した学生の皆さんには、他の人との違いを前向きにとらえてほしいと思います。
コメント